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ビルトインガレージのある家|間取りのコツと後悔しないための6つのポイント

「車にこだわりがある」
「敷地面積の都合で駐車スペースが取りにくい」

このような理由で、ビルトインガレージ(インナーガレージ)を検討されている方も多いのではないでしょうか?

ビルトインガレージは、紫外線や雨などから愛車を守ることはもちろん、間取りのプランによっては愛車を“魅せる場”として活用できるなどメリットが多くあるため、特に車好きの方にとっては憧れのスペースですよね。

しかし居住スペースと車が近いがゆえに、音や排気ガスなどの影響を受けやすくなるので、設計する際には注意が必要です。

「もっとこうしておけばよかった・・・」という後悔を未然に防ぐため、今回はビルトインガレージのある家をつくるときに押さえておきたいポイントについて解説します。

ビルトインガレージ(インナーガレージ)のメリット・デメリット

ビルトインガレージ(インナーガレージ)とは、住宅と車庫(ガレージ)が一体化したものです。

家の1階に車を格納するスペースを組みこむため、「インナーガレージ」とも呼ばれます。

開口部にシャッターやドアを付ける「クローズタイプ」と、開けっ放しの「オープンタイプ」があります。

ビルトインガレージ(インナーガレージ)のメリット

狭い土地でも駐車スペースがつくれる

ビルトインガレージの大きな特長は「狭い土地でも駐車スペースが取れる」ことです。

一般的なガレージだと建物と駐車スペースそれぞれに土地が必要となりますが、敷地面積が限られている場合、駐車スペースを設けるのが難しいこともあります。

そういった場合も、家と一体化したビルトインガレージを採用することで、狭い土地であっても駐車スペースを確保できます。

また、ビルトインガレージにかかるスペースは容積率の緩和を受けられるので、都心部でも比較的広めの家がつくれる点もメリットのひとつです。

愛車を守れる

ビルトインガレージは家と一体化されているので、家の中との出入りがスムーズです。

雨に濡れることなく車の乗り降りができるのは嬉しいですよね。

また、雨や雪の日はもちろん、紫外線から愛車を守り劣化を防ぐことができます。

シャッターやドアを設けて外部から遮断すれば、防犯対策もバッチリです。

駐車スペース以外でも活用できる

屋根と壁があるビルトインガレージは、車のメンテナンスをする際にも天候に左右されないため大変便利です。

また、駐車スペースとしてだけでなく、子供用のプールを設置して水遊びをしたり、DIYのための作業スペースにしたりと幅広く活用できます。

ビルトインガレージ(インナーガレージ)のデメリット

1階の居住スペースが減る

ビルトインガレージは、本来であれば居住スペースになるはずであった部分に「駐車スペース」を取り込む形になるため、1階部分の部屋が狭くなってしまう点が大きなデメリットです。

敷地の広さ次第では、LDK(リビング・ダイニング・キッチン)など生活の主要スペースを2階に設けたり、土地の条件によっては3階建てにしたりする必要があります。

そのため、家の中の動線は必ず階段を使用することになり、バリアフリーという観点では劣ってしまいます。

音やニオイの問題

居住スペースのすぐ近くに駐車スペースがあることで、車の出入りによる騒音や排気ガスなどのニオイが気になりやすいことも難点のひとつです。

快適な居住スペースを確保するために、部屋の配置には十分な配慮が求められます。

建築コストが高くなる

ビルトインガレージは建物の1階部分に大きな開口を設けることになるため、耐震性が低くなりがちです。

耐震性を高めるためには特別な構法を採用する必要があり、一般的な住宅よりも建築コストが高くなってしまう可能性があります。

ビルトインガレージ(インナーガレージ)に必要な広さ

注文住宅と建売住宅、4つのポイントごとに比較

ビルトインガレージを検討する際には、まず必要な駐車スペースについて確認しておくことが重要です。

車種によって必要とされるサイズは変わってきます。

車1台あたり必要なスペースは

駐車場を設計するにあたり、国土交通省によって車両1台あたりに必要とされる具体的な数値が定められています。

その数値をもとに、表にまとめました。

車種 幅員 長さ(奥行き) 車室の天井高さ 面積
軽自動車 2.0m 3.6m 2.1m 7.2m²(2.17坪)
小型乗用車 2.3m 5.0m 2.1m 11.5m²(3.47坪)
普通乗用車 2.5m 6.0m 2.2m 15m²(4.53坪)
車いすを使用する場合 3.5m 6.0m以上 21m²(6.35坪)

出典:国土交通省  駐車場設計・施工指針について

この表にある通り、乗用車1台を駐車するためには、5坪前後の面積が必要であることが分かります。

ビルトインガレージ(インナーガレージ)をつくる際に注意したいこと

ビルトインガレージを設置する際には、次の6つのポイントを注意して計画しましょう。

ポイント①:排気ガスやニオイ対策を万全に

屋根だけのカーポートとは違い、ビルトインガレージは壁があるため、空気の循環がしにくいです。

そのためガレージ内に車の排気ガスやニオイが溜まりやすく、その空気が室内に流れてしまう懸念があります。

また、エンジンをかけたまま放置してしまった場合、一酸化炭素中毒を引き起こすなど大変危険な状態に陥りかねません。

特にシャッターなどを設置する「クローズタイプ」のビルトインガレージには、必ず換気設備を設けて十分な換気対策を行いましょう。

ポイント②:エンジン音やシャッターの開閉音に気を配る

ビルトインガレージはその特性上、居住スペースに非常に近い場所に車を停めることになるため、エンジン音やガレージのシャッターの開閉音が室内に伝わりやすくなります。

特に早朝や深夜は音が響きやすく、生活リズムによっては家族の生活に支障をきたしてしまう恐れがあります。

寝室やリビングなど落ち着いて過ごしたい空間は、できるだけガレージから遠ざけたり、シャッターを電動の「オーバースライダータイプ」を採用してガレージの騒音を抑えたりするなどの工夫が必要です。

ポイント③:ガレージから家の中までの動線を考慮する

家と一体化していることで、車への乗り降りが便利なビルトインガレージですが、その利点を活かすための「動線」を意識することが大切です。

家への出入りの際には、玄関だけでなく、ガレージ内部から室内に入れるドアがあると重宝します。

その際に押さえておきたいポイントは次の3つです。

出入口の位置

スムーズに車の乗り降りができるよう、駐車する向きに対して適切な位置に出入口を設けましょう。

通路幅

車に積むための荷物の出し入れはもちろん、荷物を持ちながら通り抜けられるだけの通路幅を確保が大切です。

部屋のレイアウト

ガレージの出入口近くにキッチンやパントリーなどを配置することで、短い動線で荷物を運び入れることができます。

荷物が多かったり重かったり、小さな子どもを連れていたりする場合は、特に使いやすさを実感できるでしょう。

ポイント④:リフォームでの後付けは難しい

「ビルトインガレージをつくりたいけど、予算オーバーなので、お金が貯まってからリフォームして後付けしよう」

そう考えている方は注意が必要です。

家の間取りや構造上の問題から、後からビルトインガレージをつけるのは難しい場合が多く、仮に設置可能だとしても新築でつけるより高額になる可能性が高いです。

ビルトインガレージ設置の有無に関しては、住宅の設計段階から検討しておく必要があります。

予算の都合上、新築時の設置は無理だとしても、将来リフォームできるようにあらかじめ設計士に相談して構造や間取りを計画してもらいましょう。

ポイント⑤:容積率の緩和は、延べ床面積の1/5まで

ビルトインガレージは「家全体の延べ床面積の1/5までは容積率に含まれない」という緩和措置が適用されます。

例えば、延べ床面積が30坪の家であれば、ビルトインガレージにかかる面積の6坪までは容積率に算入されません。

「車1台あたり必要なスペースは」の項目で解説しましたが、6坪だと普通乗用車1台分が駐車できる広さです。

容積率の緩和によって延べ床面積に余裕ができるため、居住スペースを拡充することができます。

1/5を超える部分に関しては容積率に含まれ、固定資産税の対象となります。

ポイント⑥:将来車の台数や車種が変わったときのことを想定する

ビルトインガレージは「後付けが難しい」と上記で解説しましたが、同じくサイズ変更も容易ではありません。

将来的に、所有する車のサイズが変わったり、台数が増えたりする可能性を見越して、広めに設計しておくと安心でしょう。

ビルトインガレージ(インナーガレージ)のある家の間取りのコツ

ビルトインガレージがある家の間取りを計画する際には、次の4つのコツを参考にしてみてください。

間取りのコツ①:リビングを2階にして通風と日当たりを確保

ビルトインガレージを設置することで、1階部分の居住スペースが狭くなりがちです。

その場合、キッチンやリビング、ダイニングを2階に配置することで、1階に配置するよりも日当たりや風通しが良くなり快適性がアップします。

間取のコツ②:ガレージの後ろに水回りをレイアウトする

騒音が気になる場合は、ガレージ付近に水回りをレイアウトしてみましょう。

浴室や洗面所といった水回りも、騒音が発生しやすい場所です。

寝室やリビングなど、静かにしたいスペースから遠ざけることで、暮らしやすい間取りを実現できます。

間取りのコツ③:ガレージ上部のデッドスペースをスキップフロアにする

ビルトインガレージの上部は、デッドスペースになりやすい空間です。

限られたスペースを有効的に活用するために、「スキップフロア」の採用を検討してみてはいかがでしょうか?

スキップフロアとは、主に1階から2階の間にある中間階を指し、壁やドアではなく段差を設けることで仕切られたスペースです。

視線を遮らず、空間を広く見せる効果があります。

ロフトのようにして使ったり、書斎にしたり、子どもの遊ぶスペースにしたり、使い方はアイデア次第です。

間取りのコツ④:大きな窓をつけて、家の中から愛車を眺める

大切な愛車を家の中からいつでも眺められるよう、ビルトインガレージに居室を隣接させて、大きな窓をつけるレイアウトは、車好きの方に特におすすめです。

さらに照明プランにこだわって車をライトアップすれば、まるでショールームのように愛車を素敵に演出できます。

ビルトインガレージ(インナーガレージ)につけたい設備

ビルトインガレージをより使いやすい空間にするため「あると便利な設備」を4つご紹介します。

設備①:エアコン

洗車をしたり、車のメンテナンスをしたりと、ガレージ内では何かと作業をすることも多いですよね。

ビルトインガレージの内部にエアコンをつけておくことで、時間帯や季節を問わず、いつでも快適に作業ができます。

設備②:収納スペース

意外と見落としがちなのが「収納スペース」です。

車のメンテナンス道具や予備(冬用)タイヤなどを収納しておくスペースがあると、ガレージ内をスッキリした状態を保つことができます。

釣り道具やゴルフバッグ、アウトドアグッズなど趣味のものをしまっておくのにも重宝します。

設備③:水栓

ビルトインガレージの利点のひとつが「雨の日でも洗車ができる」ことです。

ガレージ内に水栓を設けておくことで、いつでも好きなときに愛車を洗うことができます。

また、小さなお子さんがいる場合は、家庭用プールを設置して水遊びも楽しめます。

設備④:電気自動車用コンセント

地球温暖化対策として「2050年までの脱炭素社会の実現」が宣言されたことを受け、大手自動車メーカーでも電気自動車(EV)事業への取り組みが本格化しています。

将来的に電気自動車に買い替えした場合でも対応できるよう、普通のコンセントだけでなく、電気自動車の充電用コンセントの設置も検討しておくと良いでしょう。

「現在は必要ない」という場合でも、後から設置できるように配線工事だけでも依頼しておくと安心です。

まとめ:快適なカーライフの実現のため、ビルトインガレージは将来を見据えた設計を。

愛車を守り、理想のカーライフを送るためには、ビルトインガレージは新築の設計段階から入念に計画することが大切です。

ただし、ビルトインガレージにこだわりすぎるあまり、居住スペースのプランがおざなりになっては快適な暮らしは手に入りません。

動線を考慮した間取りや、ビルトインガレージにつける設備を工夫することで、より個性的で素敵な家づくりが可能になります。

ぜひ今回ご紹介したポイントを参考に、理想の住まいを叶えてくださいね。

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