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注文住宅の階段でよくある後悔とは?階段で失敗しない選び方のポイント

2階建て、もしくは3階建ての注文住宅を建てる際に、絶対に必要となるのが「階段」です。

階段は、実は建物の設計の中で最も難しいと言われており、階段を設置する場所によって家全体の間取りが左右されてしまう重要な場所なのです。

今回は、そんな注文住宅の階段についてご紹介します。

階段の設置で失敗しがちなことや、階段の種類、選び方のポイントについて掘り下げていきます。

注文住宅の階段でよくある後悔

まずは注文住宅の階段で起こりがちな失敗について6つご紹介します。

  • 上り下りしにくい
  • 掃除しにくい
  • 配置が悪い
  • 窓に位置や種類で後悔
  • ニオイや騒音が上階に伝わってしまう
  • 家族の気配が感じ取りにくい

それぞれ解説します。

後悔①:上り下りしにくい

「階段の幅が狭い」「急勾配」などさまざまな理由で、上り下りしにくい階段になってしまうケースがあります。

たとえば、デザイン性を重視してスケルトン階段にした場合、踏み込み板がないので落下しそうになったり、踊り場がない「直階段」や「回り階段」では足を踏み外しそうになったり。

足腰が弱くなってきたご高齢の方や、小さなお子さんがいるご家庭は、特に上り下りのしやすさは重要になってきます。

後悔②:掃除しにくい

コード式の掃除機を使用しているご家庭では、階段にコンセントを付けないと掃除がしにくくなる恐れがあります。

「回り階段」のように折り返す部分の踏み板が三角形になっていると、掃除機のヘッドを当てづらくイライラしてしまうこともあるでしょう。

後悔③:配置が悪い

家の設計において、階段の配置は非常に重要でありとても難しいポイントです。

階段の位置によって、他の部屋の間取りが大きく変わってしまいます。

配置が悪いと動線が長くなってしまい、生活しにくくなってしまうことも。

後悔④:窓の位置や種類で後悔

階段の窓の有無も後悔ポイントのひとつです。

窓を設けなかったために、階段が薄暗くなってしまったり、逆に階段の窓が大きすぎて冷気が伝わりやすくなってしまったり。

他にも、窓のレイアウトによっては、開けにくく掃除もしにくくなってしまう可能性もあります。

後悔⑤:ニオイや騒音が上階に伝わってしまう

リビング階段で起こりがちなのが「ニオイ」や「騒音」の問題です。

リビング階段は、その名の通りリビング内に設置する階段のことで、階段に行くための廊下が必要なく、狭小住宅などに向いています。

家族のコミュニケーションが取りやすくなる反面、ニオイや音が上の階に伝わりやすくなるのがデメリット。

LDK(リビング・ダイニング・キッチン)に設置する際は、ニオイが発生しやすいキッチンからはできるだけ離した位置にするなどの工夫が必要です。

後悔⑥:家族の気配が感じ取りにくい

一般的な間取りでは、玄関ホールや廊下側に階段を設置するケースが多いです。

このレイアウトだと、子どもが帰宅した際に2階の自室に直行してしまい、コミュニケーションが取りにくくなってしまう可能性があります。

どこに階段を設置する?それぞれのメリット・デメリット

階段は、その設置場所をどこにするかもとても重要です。

注文住宅の階段は「玄関ホールや廊下」もしくは「リビング」に設置されるのが一般的です。

それぞれのメリットとデメリットをご紹介します。

玄関ホールや廊下に設置

玄関ホールや廊下に階段があるつくりは、多くの家でみられるレイアウトです。

メリット

階段が玄関ホールにある場合、玄関から2階に行きやすく、プライバシーが確保しやすくなります。

また上階にニオイや音が伝わりにくい点もメリットのひとつ。

玄関から離した場所(廊下の端)に設置すれば、玄関ドアを開けたときに外からの視線を遮れます。

デメリット

先述しましたが、玄関ホールや廊下に階段を設けてしまうと、子どもの帰宅や外出に気付きにくく、家族のコミュニケーションが希薄になりがちです。

階段のレイアウトによっては、動線が長くなってしまうこともあります。

玄関ホールや廊下に階段を設置する際は、全体的なバランスにも配慮した設計が重要です。

リビングに設置

リビング内に設置する階段を「リビング階段」といいます。

メリット

リビング階段の大きなメリットが「家族とのコミュニケーションが取りやすくなる」ことです。

2階にいくために必ずリビングを通るため、自然と家族との会話が生まれます。

スケルトン階段にするなど、デザイン性にこだわれば、インテリアのアクセントにもなります。

デメリット

リビング階段は廊下などの緩衝材的な空間がなく、部屋から直接2階に上がる構造のため、リビング内のニオイや音が上階に伝わりやすくなります。

リビングとダイニング、キッチンがひと続きになっているLDKの間取りであれば、階段はキッチンから離した方が無難です。

生活時間帯が大きく異なる家族がいる場合には、リビング階段にドアをつけて騒音が伝わらないようにする方法もあります。

また、冷暖房効率が悪くなりがちなのもリビング階段のデメリットのひとつ。

暖かい空気は上へ、寒い空気は下へ流れる特性があり、冬場は特に寒い空気が2階からリビングに流れるため、なかなか部屋が温まらないといった状態になりがち。

部屋の断熱性を高めたり、先述のようにドアを付けたりといった対策が必要です。

階段の形状とデザインの種類

階段の形状

建物の階段は、主に4つの形状があります。

  • 直階段
  • かね折れ階段
  • 折り返し階段
  • 螺旋(らせん)階段

それぞれの特徴と、メリット・デメリットを解説します。

直階段

直階段とは、ストレートタイプの階段を指します。

上の階まで真っすぐつながれており、4種類の中で最もシンプルな形状です。

【メリット】

直階段は設置スペースが少ないので、面積に限りがある日本の住宅に適した階段です。

「省スペース」「構造がシンプル」といった特徴から、建築費用を安く抑えられます。

【デメリット】

直階段は省スペースで設置できる反面、十分なスペースが取れないと急勾配になってしまいます。

踊り場なく、足を踏み外したときに一気に下まで転げ落ちてしまう恐れも。

直階段に限ったことではありませんが、階段には滑り止めや手すりが必要です。

直階段でも、途中に踊り場を入れることは可能なので、高齢者や小さなお子様がいるご家庭で直階段を検討されている方は、踊り場について設計士に相談してみましょう。

かね折れ階段

かね折れ階段とは、階段が途中で90度に折れ曲がっており、踊り場のある階段を指します。

【メリット】

かね折れ階段は踊り場があるため、足を踏み外しても一番下まで落下するリスクを抑えられます。

直階段よりも勾配が緩やかなので、上りやすいのも利点です。

階段全体がL字型になっているので、部屋の角に沿わせて設置すれば、デッドスペースも余すことなく効率よく空間を使えます。

設置する場所によっては、階段下を収納にするなど有効活用しやすいでしょう。

【デメリット】

90度に折れ曲がって設置するので、直階段よりもスペースが必要になり、コストも直階段より高くなります。

折り返し階段

折り返し階段とは、途中で踊り場を設け、180度向きを変える階段を指します。

上から見るとコの字もしくはUの字型になっており、かね折れ階段よりも踊り場の面積が広いのが特徴です。

【メリット】

かね折れ階段よりも踊り場が広いので、安全性が高まります。
直階段と比べると段数が2倍近く多くなるため、緩やかな勾配で上り下りできます。

【デメリット】

段数が増える分だけまとまったスペースが必要となり、建築費用も高くなります。

折り返し階段の設置を検討する際は、家の面積や予算とのバランスを考慮する必要があります。

螺旋(らせん)階段

螺旋(らせん)階段とは、らせん状にくるくると回りながら上り下りする階段のことです。

【メリット】

オープンな形状なのでデザイン性が高いのが特長。
最も省スペースで設置できる階段なので、狭小住宅のように階段に面積を費やせない場合におすすめです。

【デメリット】

螺旋(らせん)階段の踏み板は扇形をしており、中心にある支柱がすべての踏み板を支える構造になっています。

支柱に向かうにつれて踏み板の面積は狭くなるため、中央部分は足を踏み外しやすく、特に小さなお子さんやご年配の方は注意が必要です。

螺旋(らせん)階段を設置する際は、上階の天井に丸い穴(開口部)を開けたり、金属製の構造部材を使ったりと、一般的な階段とは違う構造です。

そのため、全体的に建築費用が高くなる傾向があります。

【番外編】回り階段とは

「回り階段」は、一見すると(90度向きを変える)かね折れ階段や、(180度向きを変える)折り返し階段と似ています。

その違いは「踊り場」がないこと。

段が折り返す部分には、30度もしくは45度に分割した三角形の段板(踏み板)が設けられています。

折り返しの部分は、螺旋(らせん)階段と同じく足を踏み外しやすくなっているため、注意が必要です。

階段のデザイン(外観)

階段の外観のデザインは、大きく2種類に分けられます。

  • 箱型階段
  • スケルトン階段

それぞれの特徴を解説します。

箱型階段

ボックス階段とも呼ばれ、階段の両側が壁に接しており、踏み板と蹴込み板によって構成されています。

まるで箱を積み上げたように連なっていることから「箱型階段」といわれています。

安定感があり、間取りによっては階段下のスペースを収納やトイレとして活用できます。

スケルトン階段

スケルトン階段は、蹴込み板がなく、踏み板とそれを支えるさらら桁、そして手すりのみで構成されている階段です。

オープン階段とも呼ばれます。

光や空気の流れ、視線を遮らないため圧迫感が少ないのが特長です。

デザイン性に優れており、リビング階段としても人気ですが、蹴込み板がないので小さいお子さんやペットが隙間から落下する恐れがあります。

スケルトン階段を設置する際は、転落防止ネットがあると安心です。

注文住宅の階段を使いやすくするポイント

毎日使う階段は、使いやすいのが一番ですよね。

注文住宅の階段を計画する際には、次の3つのポイントを押さえておきましょう。

生活動線を考慮したレイアウトにする

階段は生活の動線を左右する大事なものです。

家事動線を効率化したい場合には、水回りスペースに近いところに階段を設置しましょう。

たとえば、1階で洗濯して2階のベランダで干す場合、洗濯機のある洗面脱衣室に近いところに階段があれば、2階までのアクセスが楽になります。

家族とのコミュニケーションを重視するのであれば、リビング階段がおすすめです。

間取りに合わせて階段の種類を選ぶ

階段の種類は、間取りや暮らし方に合わせて選ぶと失敗が少ないです。

「家の収納を少しでも増やしたい!」という方は、箱型階段にして階段下のデッドスペースを有効活用しましょう。

家のスペースが狭いのであれば、省スペースで設置できる直階段や螺旋(らせん)階段を。

リビングのデザインにこだわりたい方は、リビングにスケルトン階段を設置すれば個性的な空間を演出できます。

安全性にこだわる

階段はデザイン性も大切な要素ですが、まずは安全第一。

階段の手すりは必須で、踏み板には滑り止めも重要です。

建築基準法では、高さ1mを超える階段には手すりの設置が義務付けられています。(※1)

ご高齢の方や小さなお子様がいるご家庭では、安全性を重視して、踊り場のある「かね折れ階段」や「折り返し階段」が良いでしょう。

住宅の階段の寸法は、建築基準法で「蹴上23cm以下、踏面15cm以上」と決められていますが、より上り下りしやすい勾配にするのであれば「蹴上16cm以下、踏面30cm以上」が理想的です。(※2)

また、夜間に昇降することを想定し、照明を設置して足元の明るさ確保も忘れずに。

※1)参照:建築基準法 第25条第一項
※2)参照:階段基準の合理化(平成26年国土交通省告示第709号の改正)

まとめ

注文住宅の階段を設置する際のポイントや、階段の種類について解説しました。

2階以上の戸建て住宅を建てる場合、必ず必要となるのが「階段」です。

どのようなスタイルの階段にするかは、家族構成や生活スタイル、デザイン性などさまざまな要素を考慮して総合的に考える必要があります。

ぜひ今回の記事を参考にして、理想的な階段を実現させてくださいね。

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